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 ウルトラマラソンとの出会い(宮古島ワイドーマラソン) Vol.3  2011.04.5

4/10(日)開催予定の「第2回 素走り30K」の準備もあり、またまた間があいてしまいましたが、「宮古島ワイドーマラソン」レポートの続きをアップしました。前回のコラム(Vol.2)はこちらをご覧ください。
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2011年1月16日(日)午後
57.5km、60km、62.5km…
ノルマを超えても、ゆっくりと走り続ける。
ただ、その頃になると前向き発言にもすっかり慣れて、だんだん原動力にはならなくなってくる。
「上り坂、嬉しいなぁ」
「そやな…」 (当たり前やろ、そんなこと!みたいな感じ)

しかし、前向き発言の代わりに、走り続けてきた距離が自分を支えてくれる。
今までの道のりが、流した汗が、推進力に変わるのか…

そして、その頃、同級生K氏が村上春樹の名言を披露してくれた。
「痛みは避けがたいが苦しみはオプショナル(こちら次第)」
「墓碑に刻んでもらいたい。村上春樹、少なくとも最後まで歩かなかった」などなど

一般の人には理解しづらい台詞も、ランナーには、まして100kmを走っている最中となると腑に落ちてくる。

少なくとも最後まで歩かなかった…か。

そして、俺達も…まだ…



歩いていない!!!

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仕事でもそうだと思うが、理想像が描ければ後は楽だ。
多少無理をしてでも、理想に近付けるように振る舞っているうちに…
そして、何度も何度も繰り返しているうちに、それがいつの間にか体に染み付いてきて、いつしか錯覚を起こす。

錯覚…今回はまさに、そんな感じだった。
すっかり、村上春樹(笑)
レストステーションでは長く休んだし、給水の度に何度も一休みしてきたけれど…
プラス思考を貫いてきたし、マナーも守ってきた、恥じるようなことは何一つしていない!
そして、まだ…歩いていない!今までの道のりが誇らしく思えてきて、自分を奮い立たせてくれる。

「記録よりも美学。美しく走り切れれば、それでよし!」そんな心境だった。

…と、随分と悟りきったようなことを偉そうに書いたが、私はそんなキャラではなく、むしろ対局にいる。

錯覚、やっぱり錯覚…
85km地点、本性が現れてしまうだが…それはまだ先の話。

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60kmを超えると、第二の難関、比嘉ロードパークがある。
ひたすらアップダウンを繰り返し、海抜100mの頂まで、登っていかないといけない。

上りは歩いて、下りは飛ばす!
記録や効率を考えれば、それが賢明。多くのランナーはそうしていた。
しかし、私達は、上り坂でも、ゆっくり走り続けた。

記録よりも美学!

上り坂で抜かしたランナーに、下り坂で抜き返され、また抜かす…
何度も抜いて抜かれてを繰り返し、70km手前にある比嘉ロードパークに辿り着いた。

5分、休憩。

また、キツい走り始め。ゆっくり、ゆっくり…体幹を使い、脚を動かす。
あと10kmで、80kmのレストステーション!

75km、77.5km…
今までは給水の度に立ち止まっていたが、走り始めの痛みが怖くてノンストップ。

そして、なんとか80km通過。
…が、レストステーションに入れない!!

東平安崎灯台を往復しないと入れないらしい!!!!!

東平安崎って…第三の難関と言われ、前日の遠足(とおあし)でも皆苦しんでた場所…
休んでから挑もう!と思っていたのに… それを往復しないとレストステーションに入れないなんて… 
大きな誤算!今回、一番キツい難関が待っていた。
 ←東平安崎灯台

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第三の難関、東平安崎灯台。
平間大橋ほどではないにせよ、強烈な向かい風。
80km以上走ってきた疲労困憊のカラダに重く、重く、のしかかってくる。

そして、想定外の延長戦が、何よりこたえた。

気力を振り絞って、 “82〜83kmの間”にあるレストステーションに到着した時には涙が出そうになった。

そして、また、ゆし豆腐(涙) 着替え、トイレ…一服一服♪

20分の休憩を経て、再び走り始める。
走り始めは、また、脚が痛い、固い、重い。こんなときは、体幹、体幹。
…が、今までと違って、体幹を使っても脚がなかなか回復しない。

歩いているのか、走っているのか…分からないほどのスピードだが、何とか両足を上げるように心掛ける。

「今やったら小学生にも負けるな…」  同級生K氏が、笑顔でつぶやく。

そして、ヨチヨチ走りを続けること2km。
今、思い返しても複雑な85km地点に到着。ここで、美学が崩れるとは…

次へ、次回フィナーレ

   
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